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ウェビナーのトラブル解決(5)-アンケートの回収率が低い場合の処方箋

ウェビナーへの参加率は悪くないけれどアンケートの回収率が低く、参加者の声が拾えない。そういった悩みを持ち、対応策に頭を抱えているウェビナー開催者が数多く存在します。回収率が低いと参加者目線でのウェビナーの改善点を見いだすことができず、次回開催時に生かすことができません。また、ウェビナー開催を営業活動に生かすことも難しくなります。今回はアンケートの回収率を上げるために、「アンケート作成のコツ」「回収率を上げるコツ」の2点に重点を置いて解説します。また、効率的なウェビナー運用の一助となるサービスについても紹介します。


目次[非表示]

  1. 1.ウェビナーアンケートの回答・回収率が悪い困りごと
    1. 1.1.提案や商談につなげるための顧客情報が収集できない
    2. 1.2.フォローや営業の優先順位をつけることができない
  2. 2.ウェビナーアンケートの目的と入れておきたい回答項目
    1. 2.1.営業販促・商品企画のための顧客情報を集め顧客獲得の機会と精度を高める
    2. 2.2.基本情報としての所属企業や連絡先
    3. 2.3.ウェビナー参加の意図や動機・目的
    4. 2.4.ウェビナーへの評価と満足度
    5. 2.5.商品・サービスへの関心度
  3. 3.当日のアンケート回収率を確実に増やすために工夫をすべきこと
    1. 3.1.アンケート項目はできるだけ絞り、質問の意図も提示する
    2. 3.2.ラジオボタンやチェックボックスで回答できるような具体性を持たせる
    3. 3.3.回答者への資料の送付など回答へのインセンティブを設ける
    4. 3.4.プライバシーポリシーでの情報への配慮を示す
    5. 3.5.過度な営業を暗示させないようにコンタクトの可否を聞く項目を設ける
  4. 4.参加者へ確実に聞きたい項目はウェビナー中にヒアリングを実施する

この記事のポイント
・ウェビナーアンケートの目的のアンケート項目
・アンケート回収率を増やすためのポイント
・確実に聞きたい項目はウェビナー中にヒアリングする

ウェビナーアンケートの回答・回収率が悪い困りごと

ウェビナーを開催してプログラムは無事に終わったとしても、その後のアンケートの回答率・回収率が悪ければ、せっかくのウェビナーが生かされない残念な結果となってしまいます。では、どういった点で不都合があるのかを具体的に解説します。


提案や商談につなげるための顧客情報が収集できない

もっとも大きな問題は、顧客情報が収集できないことにあります。事前予約制のウェビナーの場合、ある程度の情報は事前に入力してもらっていますが、参加者の興味や課題を把握できなければその後のビジネスの提案や商談につなげることができません。


フォローや営業の優先順位をつけることができない

アンケートには見込み客のニーズを把握したり、ウェビナー後も役に立つ情報を提供したりと、フォローアップに役立てるという側面もあります。しかしアンケートが回収できないとフォロー先もフォローすべき内容も分からず、優先順位をつけることもできません。


ウェビナーアンケートの目的と入れておきたい回答項目

次に返答率をアップするには、回答者の負担を極力減らすことが大切です。そのためにはアンケートの目的を踏まえつつ、効率の良い回答項目を作成することが不可欠。そこで、アンケートに確実に入れておきたい回答項目を紹介します。なぜ、その項目を入れるべきなのかも併せて記していますので、チェックしてください。


営業販促・商品企画のための顧客情報を集め顧客獲得の機会と精度を高める

ウェビナー自体の目的が、見込み客の獲得や既存顧客へのクロスセルであるなら、アンケートも単にウェビナーの改善に役立てるだけでなく、営業販促や商品企画のために必要な情報を集める必要があります。自社製品の認知度が知りたいのか、セミナーを受けて利用したいと思ったのかどうかを知りたいのか、知りたい内容はさまざまです。今後の営業活動に向けてもっとも知りたいことを見極めて、アンケートに盛り込みましょう。


基本情報としての所属企業や連絡先

参加者の連絡先は基本情報として必ず記入してもらうようにしましょう。それを含めて必須で取り入れたい情報は以下の通りです。


・所属企業

・部署名

・氏名

・連絡先(メールアドレス・電話番号)


ビジネスにつながると判断した場合、アンケートで記入してもらった基本情報を元にアポイントを取ることになります。可能ならば電話番号を必須としたいところですが、連絡先については複数の方法を記入できるようにしておくとよいでしょう。


ウェビナー参加の意図や動機・目的

開催したウェビナーに参加する人が、どういった意図や動機・目的を持って参加したのかを聞くことは、参加者が抱えている課題を知ることにつながります。アンケートから見えてくる課題の解決に自社の製品やサービスが役立つようであれば、ビジネスチャンスが生まれます。


できれば記述式にしたい箇所ですが、回答率が悪い場合は複数の項目を用意した選択式にしてみてください。その場合、


・情報収集のため

・興味があったため

・商品(サービス)の購入のため


といったように、具体的に理由が分かるような回答項目を準備しましょう。


ウェビナーへの評価と満足度

ウェビナーを今後も開催する予定がある場合、参加者目線の客観的な感想は次回に向けた改善に役立ちます。満足度や評価に関してはラジオボタンで1つを選択してもらい、その次に自由回答できる欄を設けてどうしてそう思ったのかを記述してもらうと、より具体的に改善対策を練ることができます。

プラスの評価は嬉しいものですが、あえてマイナス評価や満足度の低かった参加者の意見に耳を傾けましょう。


商品・サービスへの関心度

自社の商品やサービスに関するウェビナーを開催した場合、関心度についても聞く必要があるでしょう。


・資料を請求したい

・詳しい話を聞きたい

・見積もりがほしい

・特にない


などを用意し、その中でも関心度の高さがうかがえる項目へのチェックが入っていた場合は、個別に連絡を入れてアポイントにつなげていきましょう。


当日のアンケート回収率を確実に増やすために工夫をすべきこと

アンケートの回収率を高めるには、参加者が回答しやすい環境を整える必要があります。ここでは、回収率アップのために工夫したい点について解説していきます。


アンケート項目はできるだけ絞り、質問の意図も提示する

アンケート項目が多いと参加者の負担が増し、回答してもらえないか途中離脱されてしまう危険性が高まります。必要最低限に絞り、回収率を上げるようにしましょう。

また、曖昧な表現は避け、具体的で分かりやすい質問文をつくることも大切なポイントです。「今回のセミナーはいかがでしたか」といった全体を指すような曖昧な質問は答えにくい筆頭です。「セミナーでもっとも印象に残ったパートは?」「講師の声は聞き取りやすかったですか?」など、ポイントを絞ると答えやすくなります。


ラジオボタンやチェックボックスで回答できるような具体性を持たせる

記述式のアンケートは参加者の手間が増えて敬遠されてしまいます。できるだけラジオボタンやチェックボックスを利用して具体的な回答が引き出せるようにし、回答者の負担を減らしましょう。


回答者への資料の送付など回答へのインセンティブを設ける

アンケートの回答者にはオリジナル資料を配布したり、次回ウェビナーへの割引招待券を発行したりするなど、回答するとお得なことがあると思わせるのも回収率のアップには有効です。特に質問項目を増やしたい場合は、大変だけれど回答しようと思わせる特典が必須です。


プライバシーポリシーでの情報への配慮を示す

個人情報保護法により、企業が個人情報を取得する際はその利用目的を公表するか被取得者に伝える義務があります。多くの企業で公表するための手段として用いられているのがプライバシーポリシーです。アンケートで個人情報をたずねる際は、同じページ上か別窓でプライバシーポリシーも掲載するようにしてください。

プライバシーポリシーの内容はひな型がインターネット上で公開されています。しかし、自社の取扱法に合っていない可能性があるので全コピーはおすすめしません。きちんと自社に合わせた内容に書き換えておきましょう。


過度な営業を暗示させないようにコンタクトの可否を聞く項目を設ける

「気軽に参加したかったのに、ウェビナーに出席した後に営業連絡が来た」––。主催者側に悪気はなくても、参加者にとってはいきなり連絡が来たらそう感じる人もいるでしょう。さらには、そんな感想をSNSなどでつぶやかれてしまったら、今後の集客に悪影響を及ぼします。


アンケートの記入欄にあらかじめ、コンタクトの可否を選択する項目を設け、チェックのあった人にだけコンタクトを取るようにしましょう。とはいえ、チェックのない参加者も未来の顧客になる可能性は0(ゼロ)ではありません。コンタクトの可否選択項目のすぐ近くに、否の場合でも今後のウェビナー案内などは送る旨を明記しておき、ゆるくつながっておくようにしましょう。


参加者へ確実に聞きたい項目はウェビナー中にヒアリングを実施する

どれだけ工夫をしても、回答率100%を目指すことは難しいでしょう。確実に参加者に聞きたい項目がある場合は、ウェビナー中にヒアリングを実施してみましょう。ウェビナー中にヒアリングを挟むのは、一方的に主催者が話しているウェビナーに比べて程よく緊張感が生まれて集中力をキープしやすいというメリットもあります。ぜひ利用してみてください。


ウェビナーの開催にはプログラム内容の充実がもっとも大切ですが、アンケートの回収もビジネスチャンスの芽を育てるためには欠かせません。この2つの課題に集中するために、受付や参加者へのフォローなどの運営作業には「クライゼルZoom連携」を活用することをおすすめします。ウェビナーを成功させるためには、参加者への細やかな配慮も欠かせません。開催日までのリマインドメール配信やアンケートの送信など、参加者へのフォロー体制で心強い存在です。ぜひ有効活用してウェビナーを成功させてください。



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M.Hattori

M.Hattori

トライコーン(株)Senior Vice President of Marketing。web広告、CRM、CDP、データ可視化などお客様のwebマーケティングの課題解決に長年従事。 Salesforce Marketing cloud メールスペシャリスト / アドミニストレータ / コンサルタントおよび、Salesforce アドミニストレータの各認定資格を保持。

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