リードナーチャリングとは?見込み客を育成し購入につなげるために
スマホやインターネットの普及に伴い、消費者は手軽に複数のサイトで比較検討し購入・お問い合わせするようになっています。
購入プロセスが長期化したことで、企業側はリードナーチャリング(顧客を育成する)を意識する必要が出てきました。
この記事では、リードナーチャリングの概要から手法、KPI、ポイントについてご紹介していきます。
この記事のポイント!
- リードナーチャリングは現代のマーケティング活動に欠かせない考え方
- リードナーチャリングは見込み客を育成し商品購入やお問い合わせにつなげること
- 営業やマーケティング活動はプッシュ型からプル型が多くなっている
- リードナーチャリングにはステップメールやメルマガ、ウェブセミナーの活用がおすすめ
目次[非表示]
- 1.リードナーチャリングとは
- 2.リードナーチャリングの考え方
- 3.リードナーチャリングの手法
- 4.リードナーチャリングの例について
- 5.リードナーチャリングにおけるKPI(指標)
- 6.リードナーチャリングの実践のポイント
- 6.1.目的・KPIを設定する
- 6.2.カスタマージャーニーを作成する
- 6.3.顧客にとって有用なコンテンツを準備する
- 6.4.施策を評価し次に活かす
- 7.まとめ
リードナーチャリングとは
リードナーチャリングとは、見込み客(リード)を育成すること(ナーチャリング)を意味します。
リードナーチャリングを理解する上で欠かせないのが、リードジェネレーションです。
またリードジェネレーションとは、見込み客を獲得すること。
見込み客に設定する対象は既に自社の商品・サービスを認知している人を指すケースが一般的です。
リードナーチャリングでは、リードジェネレーションによって獲得した見込み客に対して、企業の情報を伝えて育成します。
そして最終的には、商品の購入・サービスの利用・お問い合わせなど、企業目的の達成につなげていきます。
リードナーチャリングの考え方
以前までの商品の購入・サービスの利用を促す営業やマーケティング活動は、主にプッシュ型の手法でした。
これは別名アウトバウンド営業とも呼ばれており、企業側からアクションを起こす能動的な手法です。
もっともわかりやすい代表的な例は飛び込み販売でしょう。
他にもテレアポやダイレクトメール、会場で行う展示会・イベント・セミナーもプッシュ型の手法です。
一方で現在主流になっているインバウンド営業と呼ばれるプル型の手法は、顧客にアクションを起こしてもらう受動的な手法。
主に企業のホームページやオウンドメディア、メール配信を通じて行います。
スマートフォンやインターネットが普及した現在は、顧客側が企業のECサイトやコーポレートサイトに気軽にアクセスできるようになっています。
そのような背景を活用して行うプル型の手法が注目されています。
とはいえ単に待っているだけのプル型では成果がでません。
そこで重要なのが各種メール配信やセミナー、オウンドメディアを使って顧客を育成すること。
そして最終的に購入につなげていくのがリードナーチャリングの考え方です。
リードナーチャリングの手法
リードナーチャリングの手法としては、各種メール配信やセミナー、オウンドメディアを使った手法が一般的です。
ここではステップメール・メルマガ・ウェブセミナーを使った手法をご紹介していきます。
以下の3つは数あるリードナーチャリングの中でも、はじめやすい手法なので、ぜひ参考にしてください。
ステップメール
ステップメールは、顧客の商品購入日・お問い合わせ日・資料請求日など、さまざまな日付情報を基に一定のタイミング・期間ごとにメール配信する手法です。
またステップメールでは事前に作成したシナリオを元に、1人一人に合わせたフォローメールを配信することも可能です。
そのため顧客のニーズにそった情報を、興味・関心が高いタイミングで配信できる点が魅力です。
またステップメールで顧客を育成(リードナーチャリング)することで、最終的な購入やお問い合わせにつなげていきます。
メルマガ
メルマガは、企業が保有するメルマガ購読者に向けて一斉に配信するメールのこと。
ステップメールが、日付情報を基に一定のタイミング・期間ごとにメール配信する手法であるのに対して、基本的にメルマガは自社のタイミングでメールを配信します。
こちらもステップメール同様に、メルマガで顧客との接点を作り育成(リードナーチャリング)し、購入やお問い合わせにつなげていく手法です。
ウェブセミナー
ウェブセミナーは、オンライン上で行うセミナー(研修や講演会なども含む)のこと。
セミナー・研修・講演会といえば、展示場や会場で行うケースが一般的でした。
しかし昨今は、セミナーもオンライン化が進んでいます。
また今までのセミナー・研修・講演会では、見込み客(リード)に対して会場で企業側がアプローチし購入や資料請求などを促すケースが一般的でした。
反対にウェブセミナーでは参加してくれた顧客に対して、オンライン上でリードナーチャリングし購入につなげていきます。
また従来のセミナーに比べウェブセミナーは、会場費やスタッフの面でコストが低いため、リードナーチャリングしても費用対効果が良い点が魅力です。
リードナーチャリングの例について
上記でご紹介したステップメール・メルマガ・ウェブセミナーにおける、リードナーチャリングの具体的な例についてご紹介していきます。
企業ごとに見込み客に伝える情報は異なります。またこちらの内容は一例ですので、参考に自社にあった内容を検討してみてください。
ステップメールの例
ステップメールにおけるリードナーチャリングとして、コーポレートサイトとECサイトを例にご紹介していきます。
コーポレートサイトではお問い合わせ・資料請求があった日付を起点にします。
お問い合わせ・資料請求した見込み客に対して、即座にお問い合わせ・資料請求の完了メールを送ります。
その数日後にサービスの案内や成功事例など補完的な情報をメール配信します。
他にもセール情報やクーポンも有効です。
それらを配信していくうちに、リードナーチャリングでき最終的な契約・商談につなげていきます。
次にECサイトで見込み客が会員登録したケースを例にします。
会員登録された日付を起点にします。
閲覧された商品の他の使い方や類似商品、セットで使用することで便利になるアイテムなどをメールで配信していきます。
そうすることで、顧客満足度を高めたり、他の商品の購入につなげていきます。
メルマガの例
メルマガにおけるリードナーチャリングの例をご紹介していきます。
メルマガは大量のメールを一斉配信できる点が特徴です。
よって多くの見込み客に同じメールを配信するため、内容が汎用的になってしまうケースも珍しくありません。
そのためメルマガはナーチャリングしにくいと思われがちです。
しかしメルマガを配信を継続することで、お客様の記憶に残り、必要になった際にお客様側からお問い合わせいただくことにつながります。
メルマガでのリードジェネレーションを獲得しナーチャリングを検討する際の内容としては、新商品・サービスの情報、ホームページ更新の情報、メディア掲載の情報、イベント・セミナー情報が一般的です。
これらの情報を配信することで、企業の取り組み、商品・サービスに興味関心を持ってもらいリードナーチャリングしていきます。
その後もメルマガ配信を継続することで、より企業の関連情報を把握してもらうようにします。
そして最終的に購入につなげていきます。
またメルマガはステップメールに切り替えたり、併用することで良い高い効果を発揮します。
ウェブセミナーの例
ウェブセミナーにおけるリードナーチャリングをご紹介していきます。
まず今までのオフラインセミナーでは、見込み客に対してその場で営業し購入を促したり、資料を持ち帰ってもらうケースが一般的でした。
それに対してウェブセミナーでは見込み客に有益な情報をオンライン上で複数回に分けて伝えることでナーチャリングしていきます。
ウェブセミナーで伝える内容は、商品・サービスの案内や成功事例、セール情報、クーポン、ホームページ更新の情報、メディア掲載の情報、イベント・セミナー情報などステップメールやメルマガと同様の内容で問題ありません。
一般的には商品・サービスの情報を伝えるのが多い傾向にあります。
また特にウェブセミナーでは、企業や目的、見込み客によって内容が大きく異なりますので、自社のリソースや目的を明確化して行いましょう。
リードナーチャリングにおけるKPI(指標)
KPIは「重要業績評価指標」を意味し、その指標を上回ったか下回ったかで施策の成果をはかります。
リードナーチャリングにおいてもKPIは、目標を数的に可視化し社内で共有できるので重要です。
また成果を客観的に評価できるので、次の施策に活かすためにも有効です。
具体的なKPIは商談化率や案件化率です。
達成したい受注数や金額から逆算すると、どの程度必要か明らかになります。
リードナーチャリングの実践のポイント
最後にリードナーチャリングする上で重要なポイントをご紹介していきます。
目的・KPIを設定する
今回ご紹介したステップメールやメルマガ、ウェブセミナーなどのリードナーチャリングで企業が実現したい目的を明確に設定していきましょう。
またリードナーチャリングにおいてKPIは重要なポイントになりますので、目的に応じて設定していきます。
リードナーチャリングにおけるKPIは、売上・商談数・制約数・アポ獲得数・お問い合わせ数などの指標があります。
カスタマージャーニーを作成する
リードナーチャリングは見込み客を購入・お問い合わせにつなげるための施策です。
そのため見込み客が顧客になるまでの、行動や思考、感情といった段階ごとの状態をイメージすることが重要です。
またその状態をイメージして配信する内容を作成していきます。
よってカスタマージャーニーを作成して、見込み客の状態を可視化しておくことが重要です。
そしてカスタマージャーニーに合わせてリードナーチャリングを実践していきましょう。
顧客にとって有用なコンテンツを準備する
今回ご紹介したステップメールやメルマガ、ウェブセミナーなどの手法において重要なのが、リードナーチャリングする上で顧客にとって有用なコンテンツを準備すること。
どの手法においても最終的な成果につなげるには、ナーチャリングの過程で伝えるコンテンツが重要です。
というのも顧客にとって有用なコンテンツでなければ、いくら情報を伝えても読んでもらえない・見てもらえないからです。
そのため顧客視点で有用な情報を考え、作成し伝えていくようにしましょう。
施策を評価し次に活かす
カスタマージャーニーやコンテンツは一度で、KPIを達成できる完璧な内容になるとは限りません。
そのため見込み客のアクションをその都度確認し、カスタマージャーニーやコンテンツをブラッシュアップしていくことが重要なポイントです。
評価の仕方としては、KPIはもちろんMA(マーケティングオートメーション)も有効です。
MAでは顧客とWebサイトのアクセス情報を連携させ見込み客を可視化できます。
また見込み客の興味関心に合わせてスコアリングしてメール配信することも可能です。
まとめ
本記事では、顧客を育成するリードナーチャリングの概要から手法、KPI、ポイントについてご紹介してきました。
顧客が複数のサイトを比較検討し購入・お問い合わせまでのプロセスが長期化した現代において、リードナーチャリングは重要な考え方です。
またこれからステップメールやメルマガ、MAの導入を検討している方は、ぜひ弊社のクライゼルをご検討ください。