アンケート結果のデータ集計・分析・レポートの書き方の4つのコツ
セミナーや講演会、イベントなどさまざまなシーンで有効なアンケート。
アンケートを行う目的は、一般的に問題点を見つけることや、現状よりも良い商品・サービスに改善していくためです。
これはビジネスの現場で頻繁に活用されるPCDAサイクルのPlan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)の評価と改善に該当する部分です。
実際に何かの施策を実施した際には、実施して終わりではなく評価・改善が重要です。
実際にアンケートによってデータ集計・分析・レポートまで行うことで、次の施策に活かすことが可能です。
また問題発見や改善目的だけでなく、マーケティング目的としても活用できるビジネスにおいて有効な手法です。
本記事では、アンケートの概要から成功させるポイント、データ集計・分析、レポートの書き方までご紹介します。アンケート集計や分析を検討している方は参考にしてください。
webフォームを利用したアンケートツールは、多機能なクライゼルのアンケートシステムをご利用ください。
目次[非表示]
- 1.アンケート実施における全体の流れ
- 2.分析を成功させるための3つの前提
- 2.1.アンケートの目的が受け手側に伝わるようにする
- 2.2.答えやすい質問内容・数を設定する
- 2.3.自由解答欄は極力少なくする
- 3.アンケート集計の手段と選び方
- 4.アンケート結果集計時の2つのポイント
- 4.1.集計をしやすい項目設定を行う
- 4.2.アンケートに適した集計手法
- 5.アンケート集計時のよくある失敗例
- 5.1.誤った分析により、誤った意思決定に導いてしまう
- 5.2.マーケティング施策やアウトプットに活かせていない
- 5.3.調査漏れ
- 6.レポート作成時に注意しておきたい2つのポイント
- 6.1.適切なグラフの種類を選択する
- 6.2.集計結果を同じ単位でまとめる
- 7.アンケートのレポート作成を成功させるためのコツ
- 8.まとめ
アンケート実施における全体の流れ
アンケートを実施する目的は企業や提供する商品・サービスによって異なりますが、共通していることは、アンケートをもとに、より良い商品・サービスを提供することです。
アンケートで得られる評価や意見は、サービスや商品をより価値のあるものへ成長させるための重要な材料です。
実際にアンケートを実施する際には、全体の流れを把握し、目的を据えて適切にデータを集計・分析することが重要です。
そうすることで、必要とするデータを収集し、結果的に目的達成や期待する成果を上げることができます。
アンケート実施における8つのプロセス
ここでは、アンケート実施における全体の流れを確認してみましょう。
一般的には、以下の8つのプロセスに従い実施していきます。
- 達成したい目的・目標・ゴールの設定、共有
- 調査票・質問の設計
- アンケート用紙・フォームの作成
- アンケートの実施
- アンケートの集計
- レポートの作成・分析
- 設定した目的・目標・ゴールに対する振り返り
- 振り返りから改善点を洗い出す
どの項目も欠けてはならない重要なポイントです。
より効果的にアンケートを活かすためにも、全体の流れを漏らさなようにしましょう。
分析を成功させるための3つの前提
分析を成功させるためには、アンケート実施の目的に対応する回答を得られているかが重要です。
そのためにもまずは、全体像を把握し適切なアンケート実施ができるように準備しましょう。
そこで重要なのは以下3点です。
- アンケートの目的が受け手側に伝わるようにする
- 答えやすい質問内容・数を設定する
- 自由解答欄は極力少なくする
アンケートの目的が受け手側に伝わるようにする
「なんのためにアンケートに回答するのか」といった目的が受け手に伝わらないと、求める回答は得られません。
必ず何のために活用されるアンケートであるかを伝えることが重要です。
例えば、レストランのアンケート調査の場合
「お客様の声を、日々の業務改善や品質改善のためのお聞かせください。」
などが該当します。
答えやすい質問内容・数を設定する
難しい質問や専門的な質問をしても答えにくく、回答の意欲を下げてしまいます。
求める回答が得られる導線を考え、答えやすい質問内容を作ることが重要です。
またアンケートは貴重な時間をいただき回答してもらうものです。
回答に時間を割きすぎてしまうような質問数は、相手に迷惑をかけてしまう可能性もあります。
そのため、適度な質問数を設定しましょう。
また、アンケートの冒頭に
- このアンケートは全部で10問です。
- およそ3分程度のアンケートです。
など具体的な設問の個数や時間について明記することで回答が得られやすくなります。
自由解答欄は極力少なくする
自由解答欄となると十人十色の回答になるため、そこから一定の傾向を見つけ出す作業は母数が多いほど、難しくなります。
また自由回答の記述式であると、回答を埋めてくれない場合も多いので、注意が必要です。
一方でコアなお客様が多い場合など自由回答でも回答を得られやすい場合には、貴重な意見になるので、その都度検討するのも1つの方法です。
webアンケートツールをお探しなら、リアルタイムで集計・レポート表示する「クライゼルのアンケートシステム」をご利用ください。
アンケート集計の手段と選び方
アンケートを実施した後に行う作業は集計作業です。
ここでは「エクセル」や「アプリ」、「集計ソフト」の3つのアンケート集計手段、その選び方、おすすめのシーンも合わせてご紹介します。
エクセル
元データを入力さえすれば、エクセルでの集計は関数を用いることで、素早く正確に集計できます。
そのためにもエクセル活用で基本となる「COUNTIF関数」を把握し、集計方法に最適な関数を活用しましょう。
またエクセルでは、集計結果を即座にグラフにできます。
デザインやグラフの形も柔軟に変更でき、ニーズに応じたカスタマイズ性が特徴です。
おすすめのシーン
・独自のフォーマットでアンケートを集計したい
・アンケート内容によって集計方法を変えたい
アプリ
アプリであれば集計だけでなく、アンケート作成も一貫してできるので、効率的にアンケートを実施できます。
オンライン上でアンケートを集約させたい場合にはアプリがおすすめです。
アプリもさまざまな種類があるので、フォームや集計のデザイン・機能など必要なポイントを満たしているかを確認してから利用しましょう。
おすすめのシーン
・気軽にアンケートを導入したい
・フォーム作成と集計を一元管理して効率化したい
集計ソフト
集計ソフトはアプリと同様に、アンケート作成機能もついている場合が多い傾向にあります。
また、ソフトによって機能やデザインは異なるので最適なソフトを選ぶ必要があります。
無料のソフトの場合は機能が制限されている場合や、セキュリティー対策が不十分なケースも珍しくありません。
一方で有料の場合、多機能になるほど高額になる傾向があるので必要な機能と料金のバランスを考えることが重要です。
おすすめのシーン
・紙アンケートを廃止して、集計も効率的に行いたい
・集計に手間をかけずにソフトで自動化したい
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アンケート結果集計時の2つのポイント
効果的なアンケート集計を行うための2つのポイントを、それぞれご紹介します。
集計をしやすい項目設定を行う
アンケート集計を効率的に行い、その結果を見やすくまとめるためには、アンケートの質問内容や選択肢を集計しやすい設定にすることがポイントです。
アンケートを集計しやすい設計として、質問に対する回答を選択肢の中から1つだけ選択する「単一回答」の方法が挙げられます。
当てはまるものを全て選択する「複数回答」や自由に記述できる「自由記述」は、アンケート対象の母数が増えるほど難易度が上がります。
そのため、まずは単一回答から実施してみると良いでしょう。
アンケートに適した集計手法
アンケートの集計は実数ではなく、何割がその回答を選んだかが重要になります。
ここでは基本的な集計方法である「単純集計」、「クロス集計」、「時系列集計」についてご紹介します。
単純集計
単純集計はシンプルで簡単な集計方法。全体の大まかな傾向を知るのに適しています。
クロス集計
単純集計よりも、詳細かつ細やかな傾向を知ることができます。
年齢や性別など要素同士を掛け合わせて、より戦略的な集計結果を得られます。
時系列集計
ある特定の質問が時系列によってどのように変わっていくかを集計できます。
一定期間での変化の度合いを確認できるため、トレンドを分析するのに適している手法。
アンケート集計時のよくある失敗例
アンケート集計は段取りが多く、決して簡単ではないので失敗してしまうこともしばしばあります。
ここではよくある失敗例をご紹介します。
誤った分析により、誤った意思決定に導いてしまう
アンケートは適切な対象に、適切な手法で行なってこそ効果が現れます。
偏った対象に誤った手法でアンケートを実施してしまうと、実際の傾向とは異なってしまい参考になりません。
代表的な例としては
- 気軽に聞ける身の回りの人など、本来ターゲットでない人を対象にしてしまった
- 質問の内容が良くなかったのか、最も多かった回答が本音や顕在ニーズを捉えておらず、
- 実際のニーズと噛み合ってなかった
などが挙げられます。
マーケティング施策やアウトプットに活かせていない
この場合はアンケートを実施するための目的が明確にになってないケースが多い傾向にあります。
また基準値やKPIを設定しておらず、集計値の良し悪しを判断できていないこともあります。
そのためマーケティング施策やアウトプットに活かすために「アンケート結果から何を得たいのか」を明確にしましょう。
調査漏れ
必要な回答を得るための質問ができていないケースや、回答を得るべきユーザー層が含まれていないケースが当てはまります。
- 誰を対象にするべきか
- 何を聞きたいのか
- そこから何を得たいのか
といった事前調査を漏れなく行うことが重要です。
レポート作成時に注意しておきたい2つのポイント
次に集計後に行うレポート作成について、作成時に注意するべき2つのポイントをご紹介します。
適切なグラフの種類を選択する
グラフはデータを可視化するために重要であり、質問のタイプに合った適切な種類のグラフを選択する必要があります。
ここでは集計方法別に、適切なグラフの種類をご紹介します。
単純集計
この場合、「単一回答」の集計結果は「円グラフ」や「帯グラフ」が最適です。
また「複数回答」の集計結果は「折れ線グラフ」や「棒グラフ」で表します。
クロス集計
要素を掛け合わせて集計するクロス集計では、「単一回答」の場合は「帯グラフ」が適しています。
また「複数回答」の場合は「折れ線グラフ」や「棒グラフ」で表しましょう。
時系列集計
この場合は「折れ線グラフ」が最適です。
集計結果を同じ単位でまとめる
集計結果を誤って読み取ることを防ぐためにも「度数のみ」、「パーセンテージのみ」など単位ごとに揃えてまとめることが重要です。
アンケートのレポート作成を成功させるためのコツ
レポート作成を成功させるためには、適切な集計結果を得ることが重要です。
適切な集計結果を得るためには、アンケートを実施する目的を明確にした上で、最適な回答を得る必要があります。
スマートフォンやインターネットが主流になった今、Web上で行うアンケートが手軽で効果的でしょう。
フォーム作成から集計、レポート作成まで一元管理で簡単かつ効率的に行うことができ、失敗も少なくなります。
クライゼルでは「アンケートフォーム作成機能」を提供しています。
アンケートフォームをいくつでも作成可能です。
アンケート結果を格納するデータベースも必要な分だけいくつでも作成可能です。
カスタマイズ性のあるアンケートフォームと、アンケート結果やレポートがリアルタイムに取得できる点が特徴です。
細かい集計も簡単にできるため、失敗することなくレポート作成まで行えます。
Webアンケートをご検討中の方は、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
ここでは効果的なアンケートを実施するために知っておきたいポイント、データ集計・分析・レポートの書き方のコツをご紹介いたしました。
アンケートは正しい結果が得られれば、売り上げや集客アップにつながる施策を考える際にも有効です。
アンケートで効果を感じられていない方は、ぜひ今回ご紹介したコツやアンケート実施のためのポイントを押さえてみてください。
またクライゼルでは効果的なアンケートを行うための「アンケートフォーム作成機能」を提供しています。
アンケートに合わせて顧客のデータベース化や、メール配信などニーズに合わせたさまざまな業務で利用いただけます。
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