
フォーム作成ツール導入・比較時に気をつける5つのチェックポイント
お問い合わせフォームやイベント申し込みフォーム、資料請求フォームなど、入力フォームは企業サイトに欠かせない存在です。
Webフォームはユーザーと企業を繋ぐインターフェイスとして大きな重要性をもちます。
最近では専用のフォーム作成ツールを使うことで、HTMLなどの専門的知識を習得していなくても簡単に入力フォームを作成できるようになりました。
今回はフォーム作成ツールを導入する際のチェックポイントを5つ取り上げて紹介します。
目次[非表示]
- 1.フォーム作成ツールを利用するメリット
- 1.1.ポイント(1)無料ツールか有料ツールか
- 1.1.1.無料フォーム作成ツールのメリット・デメリット
- 1.1.2.有料フォーム作成ツールのメリット・デメリット
- 1.2.ポイント(2)フォーム作成ツールに必要最低限の機能が搭載されているか
- 1.2.1.複数フォーム作成とフォーム個別の管理機能
- 1.2.2.管理者向けの通知メール
- 1.2.3.自動返信機能
- 1.3.ポイント(3)マルチデバイスへの対応
- 1.4.ポイント(4)フォーム作成ツールのセキュリティ対策は万全か
- 1.5.ポイント(5)フォームデザインのカスタマイズ性
- 1.6.フォーム作成ツール導入・比較についてまとめ
フォーム作成ツールを利用するメリット
HTMLやPHP、JavaScriptなどのプログラミング言語にある程度精通していれば、サイトへのフォームの設置作業を行うこと自体は可能です。
ただし、ユーザーが快適に入力できるフォームをデザインし、入力内容をデータベース上で安全確実に保存、管理するシステムを作成するのは非常に手間がかかります。
このためウェブ制作会社にフォーム設置を外注する企業も多いのですが、外注時には数十万円分の費用を負担しなければならず、中小規模な事業会社が依頼するにはややハードルが高いと言えるでしょう。
しかし、フォーム作成ツールを使えば、短時間、低コストで好みのフォームデザインを実現できます。
また、フォーム上の入力項目数や内容の修正・変更にも即座に対応できますし、複数のフォームを作成し、それぞれを個別に管理することも簡単です。
ポイント(1)無料ツールか有料ツールか
フォーム作成ツールにはいくつもの利点がありますが、導入時にはいくつかの点には注意しておく必要があります。
そのひとつが無料ツールと有料ツールの違いです。
無料と有料ツール、どちらにもメリットとデメリットがそれぞれ存在します。
無料フォーム作成ツールのメリット・デメリット
無料ツールのメリットは、導入時の投資コストを最小限に抑えられるという点にあります。
また、無料ではありながら、フォーム作成はもちろん顧客管理までを一括で処理できるツールもあり、これらを使えば高クオリティのフォームが素早く作成できます。
反面、フォームデザインの自由度はあまり高くありません。
また、操作画面に広告のバナーが頻繁に表示されるため、鬱陶しく感じる人もいるでしょう。
有料フォーム作成ツールのメリット・デメリット
有料ツールのメリットは、回答の内容分析や管理のための機能が充実している点にあります。
顧客の満足度や不満点を正確に把握し、マーケティングの施策に反映できるというメリットがあります。
一方で、当然のことですが、有料ツールを使う場合にはどうしても初期投資コストがかさみがちです。
ただし、基本的に無料ツールには必要最低限の機能しか搭載されていません。
そのため、フォーム制作をマーケティング施策の一部と位置付けて本格的に取り組もうとすれば、ほぼ確実に有料ツールを導入する必要性に迫られるでしょう。
ポイント(2)フォーム作成ツールに必要最低限の機能が搭載されているか
フォーム作成ツールを選ぶ際には、以下に列挙した必要最低限の機能を備えているかを確認しましょう。
複数フォーム作成とフォーム個別の管理機能
多くの企業では「入・退会受付フォーム」、「資料請求フォーム」、「アンケートフォーム」など、サイト内に複数の入力フォームを目的別に設置し、それぞれを個別に管理しています。
このため、まずはフォーム作成数が自社で余裕をもって作成できるものを選びましょう。
無料ツールのなかにはフォーム作成数に上限を設定しているものがあります。
こうしたツールは運用しづらいため、利用を避けるのが無難です。
また、フォーム作成時には類似した内容のフォームを複数作成するケースも散見されます。
フォームのコピー機能が搭載されていると作業時間の短縮に繋がりますので、この点もチェックしておきましょう。
管理者向けの通知メール
問い合わせフォームを設置している場合、新規顧客からの連絡を頻繁に受けることになります。
しかし、何度もフォーム管理画面にログインし、新着メッセージの有無を確認するのは非常に手間がかかります。
管理者向けの通知メールにユーザーの投稿内容を記載してくれる機能があれば問い合わせ対応がスムーズに済みますので、 こうした機能を搭載したツールを選びましょう。
また、可能であれば問い合わせ内容ごとに通知メールの送信先を変更できるツールを選ぶべきです。
複数の部署で同一の入力フォームを利用する場合にも、問い合わせ対応をスムーズに済ませられます。
自動返信機能
自動返信機能には、フォーム投稿者に受付完了を通知する役割があります。
この機能に加えて、問い合わせ内容次第で別々の文面を送信できる機能や、回答内容を文面に反映する機能、担当者の氏名や連絡先を自動記載する機能があれば、さらに便利です。
ポイント(3)マルチデバイスへの対応
スマートフォンやタブレットの普及により、インターネット利用時にこれらモバイル端末を使用することが一般的になっています。
このため入力フォームをデザインする際には、モバイル端末上で表示される際の見やすさ、使いやすさを意識しておかなければなりません。
入力フォームがモバイル対応していなかった場合、テキストや入力欄など全てのコンテンツが画面幅に合わせて縮小表示されるため、 押し間違いが頻発し、ユーザーにストレスを与えかねません。
フォーム入力前にユーザーがページを離脱する原因にもなり、大きな機会損失を生みます。
このため、フォーム作成ツールにデバイスごとに最適化された入力フォームを制作する機能が備わっているか、あらかじめ把握しておきましょう。
ポイント(4)フォーム作成ツールのセキュリティ対策は万全か
ユーザーに安心して入力フォームを利用してもらうためにも、フォームを設置したサイトのセキュリティは万全な状態にすべきです。
サイトの安全性をユーザーに証明する最も有効な方法は、SSL対応によりサイト上の通信を暗号化することです。
フォームの入力内容が第三者に傍受される危険性が低下し、フォーム利用時の安全性が保証されます。
この他にも、ツール提供会社がプライバシーマーク(Pマーク)を取得しているか。
また、情報セキュリティマネジメントシステム (ISMS)認証を取得しているかもチェックしましょう。
さらに、セキュリティ体制を万全に整えるためには、
- ツールを提供しているIT環境に不正アクセスでの個人情報漏洩を防止する「侵入検出システム(IPS)」
- ファイアウォール管理を可能にする「ウェブアプリケーションファイアウォール(WAF)を備えているかも確認すべきです。
また導入予定のツールが、過去に個人情報の情報漏洩事件などを起こしていないかも確認しておきましょう。
ポイント(5)フォームデザインのカスタマイズ性
入力フォームのデザインをどれだけ自在に設定できるか、という点も重要なチェックポイントです。
フォーム作成時には、フォームテンプレートをそのまま活用することもできますが、可能な限り自社サイト全体の雰囲気に合わせて個別にアレンジすることが望ましいと言えます。
HTMLやJavaScriptなどを学習すれば、より高度なカスタマイズが可能になることは間違いありません。
しかし、マウスを使った直感的な操作のみでデザインできるツールもありますので、フォーム制作未経験者の方はそちらを選ぶとよいでしょう。
このように、ご紹介したHTMLやJavaScriptなどを駆使したフォーム制作は作る技術さえあれば制作コストを削減しつつ高度なカスタマイズが可能になりますが、作業工数やプログラミングリテラシーが問われます。またWebフォームの制作目的は、あくまでも入力データの活用に重きがあるため、なるべく手間をかけずに運用に力点を置いていきたいものです。
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フォーム作成ツール導入・比較についてまとめ
フォーム作成ツールの比較検討時には、ツールの導入費用だけでなく、マルチデバイスへの対応可否や、フォームの安全性、デザインのカスタマイズ性などに注意して選ぶ必要があります。