会員管理システムの選び方。顧客管理の手法比較とシステム選定のポイントを解説
会員管理システムとは、自社サービスや商品の購入者や見込み客のデータを効率的に管理し、顧客の要望に応えることでLTV (Life Time Value(顧客生涯価値))を最大化するシステムです。
顧客ニーズの多様化やDX化を背景に多くの企業が導入しており、またベンダーからさまざまなサービスが提供されています。
そこで今回は、顧客管理の各手法のメリット・デメリットの比較に加え、会員管理システムを導入する際の選定ポイントをご紹介します。
「顧客情報を安全かつ効率的に運用したい」「顧客情報を活用して、新商品の開発やマーケティングの効率化につなげたい」とお考えの方はぜひご参考ください。
目次[非表示]
- 1.会員管理における各手法のメリット・デメリットを比較
- 2.アナログ手法・デジタル手法のみではなくシステム連携による相乗効果が大切
- 3.会員管理システムの導入・検討時に確認したい選定ポイント
- 3.1.「どのような・どれくらい」という情報の量と質
- 3.2.「どうやって」という情報の収集・活用方法
- 3.2.1.他のツールと連携が可能かどうか
- 3.2.2.複数の人が同時に入力可能かどうか
- 3.2.3.外出先から閲覧・入力可能かどうか
- 3.2.4.PC以外の端末からの閲覧・入力可能かどうか
- 3.3.「どのくらい」という個人情報保護観点からのセキュリティ担保
- 3.3.1.閲覧制限・入力制限ができるかどうか
- 3.3.2.個人情報が特定個人情報か、そうではないか
- 3.3.3.ベンダーのセキュリティ意識が高いかどうか
- 4.コスト面から考えるとかえってトータルコストがかさむ場合も
- 5.クライゼルの会員管理システム
- 5.1.ログイン認証機能も開発不要で簡単に実装
- 5.2.デザインの自由度が高い
- 5.3.会員サイトに加えて多彩な機能を完備
会員管理における各手法のメリット・デメリットを比較
まずは、会員管理に利用されている各手法を比較していきます。それぞれメリット・デメリットがありますので、事業規模や活用の頻度を踏まえ、コスト面や作業効率、セキュリティ面など多角的に検討することが重要です。
Excel・GoogleスプレッドシートなどのOAソフト
多くの企業が事業の初期段階で会員管理を行う際に活用しているのが、ExcelやGoogleスプレッドシートなどの表計算ソフトでしょう。導入時の手間やコストがかからないため、手っ取り早く始められる点が魅力と言えます。
あらためて、会員管理に表計算ソフトを使うメリット・デメリットをまとめると以下の通りです。
メリット
・導入の手間がかからない
・導入コストやランニングコストがかからない
・特別なトレーニングなしで誰でも操作ができる
デメリット
・ログ管理等の内部統制やセキュリティ面が弱い
・情報量が多いと動作が重くなる
・同時使用・同時編集に不向き
・スマートフォンでの利用に不向き
・関数やマクロの実装は専門知識が必要で属人化しやすい
ExcelやGoogleスプレッドシートはあくまで表計算用のソフトであり、データベース向けに作られているものではありません。本格的に会員管理を行うには、検索性や動作の重さなどの機能面やセキュリティ面で物足りなさを感じることも多いでしょう。
Accessなどのデータベース管理専用のOAソフト
続いては、Accessをはじめとするデータベース管理専用ソフトを使った会員管理手法のメリット・デメリットをまとめます。
メリット
・コストがかからない
・大量のデータでも処理が速い
・データの一元管理が可能
・複数人での運用ができる
デメリット
・セキュリティ面が弱い
・操作が難しい
・使いこなすには専門知識が必要
Excelなどとは異なりデータベース用に作られたソフトですので、大量のデータでも処理が速く、データの整合性を保ちやすい点が魅力と言えます。
一方で作り込みには専門知識が必要であり、入力などの操作に関しても使いやすいUIとは言えません。
CRM・SFAなど営業連携を主軸とした顧客・案件管理ツール
次に、CRMやSFAツールなどの営業活動に軸足を置いた顧客管理・案件管理ツールによる会員管理手法のメリット・デメリットをまとめます。
メリット
・顧客情報を一元管理できる
・営業活動が可視化できる
・検索や分析などの機能が充実している
・マルチデバイスでどこからでも利用できることが多い
デメリット
・コストがかかる
・運用スタートまでに時間がかかる
・入力に手間がかかる
・自社での改修が難しい
会員情報を顧客育成やマーケティングなどに活かすことを目的として作られたソフトですので、機能が充実しており操作性も高いものが多いと言えます。一方で、コストがかかる点や自社で自由に改修をするのが難しい点がネックでしょう。
アナログ手法・デジタル手法のみではなくシステム連携による相乗効果が大切
上述の通り、ExcelやAccessによる会員管理も、CRM・SFAツールによる会員管理も一長一短があります。
最善策を求めるならば、データベースとしての堅牢さと、自社の事業成長や市場の変化に柔軟に対応できる拡張性を兼ね備えておきたいところ。そこでおすすめしたいのが、システム連携によって相乗効果を得る方法です。
安心して運用ができるセキュアなデータベースを土台に、営業管理ツールと連携をすることで相互を補完することができます。データベースに合わせたWebフォームを運用すれば入力業務も効率化でき、データベースでセグメントした会員に効率的に営業を行うことも可能。シームレスにつなぐことで業務効率・営業効率を高め、LTVの最大化を図ることができるのです。
会員管理システムの導入・検討時に確認したい選定ポイント
ここからは、実際に会員管理システムを導入したいとお考えの方に向けて、選定時のポイントをお伝えします。
「どのような・どれくらい」という情報の量と質
製品の比較をする前に、まずは自社の業務フローを洗い出し、顧客データの収集、営業アプローチ、購入、顧客育成などそれぞれのプロセスでどのような情報を蓄積・活用するのかを整理しましょう。また、将来も見据えた上でどれくらいの顧客情報を扱うのかも想定しておく必要があります。
業態や営業フローなどによって必要な項目は変わってきますので、自社にとって使いやすいシステムを選びましょう。
また、会員管理システムの多くは、データベースの機能だけでなく、会員サイトや入力フォームの機能も備えています。入力フォーム機能の充実度によって営業効率も変わってきますので、以下の2点は押さえておきましょう。
目的から逆算した必要な情報の入力フォームがあるかどうか
例えば、一般的な問い合わせフォームや資料請求フォームの他に、イベント集客を行うなら公開日時や人数の制限ができるイベント用フォームも必要になりますし、キャンペーン用、アンケート用など入力フォーム一つをとってもさまざまな種類があります。
データの一元管理をするためにも、会員管理システムでこれらを網羅できるのがベター。活用目的に応じた入力フォームを備えた会員管理システムを選びましょう。
入力フォームの入力率を高めるためのPDCAができるかどうか
また、入力フォームでの脱落を防ぐEFO(入力フォーム最適化)は、効率的な顧客やリード獲得のためには重要なポイントです。自由度の高い入力フォームを無制限に作成できるかどうか、フォームのアクセス分析が可能かどうかはチェックしておきましょう。
「どうやって」という情報の収集・活用方法
会員管理システムの選定ポイント2つ目は、前述した情報収集や活用の業務フローとシステムがマッチしているかどうかです。
具体的には、次のような点で判断すると良いでしょう。
他のツールと連携が可能かどうか
現在社内で利用しているCRM・SFAツールの情報連携や、コミュニケーションツールとの通知連携ができれば、業務効率の改善につながります。また、決済システムとの連携の他、LINEやSMSなどとも連携できればマーケティングへの活用の幅も広がります。
複数の人が同時に入力可能かどうか
複数人での同時アクセスや、同時入力が可能かどうか、操作性が損なわれないかも事前に確認してきましょう。
外出先から閲覧・入力可能かどうか
働き方も多様化する中、外出時や在宅時でも閲覧・入力が可能かどうかは大切なポイントです。
PC以外の端末からの閲覧・入力可能かどうか
外出先でスマートフォンなどのモバイル端末を利用する場合には、モバイル端末からも使いやすい設計になっているかも確認が必要です。
「どのくらい」という個人情報保護観点からのセキュリティ担保
最後の選定ポイントは、セキュリティの堅牢さです。会員管理システムは個人情報を蓄積するものであり、利便性のためにセキュリティを疎かにすることのないよう、導入時にしっかり見極めておくことが肝心です。
閲覧制限・入力制限ができるかどうか
内部統制のためにも、不必要な情報にはアクセスできないようにするのが一番です。アカウントごとに細かく操作権限を設定できるかどうかは必ず押さえておきたいポイントです。
個人情報が特定個人情報か、そうではないか
特定個人情報(マイナンバーを含む個人情報)を扱う場合には、求められる安全管理措置も変わってきますので注意が必要です。
ベンダーのセキュリティ意識が高いかどうか
セキュリティ対策は常に更新が求められるものであり、ベンダーのセキュリティ意識が問われるものです。システムのセキュリティ機能だけでなく、PマークやISO27001など組織的にセキュリティ対策に取り組んでいる企業なら安心して任せられるでしょう。
コスト面から考えるとかえってトータルコストがかさむ場合も
システム選定に当たってコスト面は重要なポイントですが、コスト観点優位で選ぶことには注意が必要です。
ニーズが多様化する中で、顧客情報をもとに分析し適切にアプローチをすることの重要度は増しています。導入したものの、必要な機能が実装されていないとなれば他ツールの導入コストやオプション料金がかさんで、トータルコストが膨らんでしまうケースも少なくありません。
将来やりたいことも視野に入れて会員管理システムを選定しておくことで、その実現が早まることもあるでしょう。会員管理システムは、営業活動や売上にも影響するものですので、中長期の視点や、費用対効果の視点も踏まえて選ぶことをおすすめします。
クライゼルの会員管理システム
クライゼルはシステム連携機能により、簡単に会員管理や幅広いシステムとの連携ができ、官公庁導入実績もあるセキュリティが高い会員管理システムです。
ログイン認証機能も開発不要で簡単に実装
会員のログイン認証機能など会員サイトに必要な機能を新たに開発するには時間とコストがかかりますが、クライゼルの会員管理システムであれば、専門知識がなくともログイン機能や会員限定ページを簡単に実装できます。
デザインの自由度が高い
既に運営サービスサイト等があり、会員専用サイトやページを既存サイトのデザインに似せたいといった場合、デザインの自由度の高いシステムを利用する必要があります。クライゼルではCSSやJavaScriptを活用した柔軟なデザインやカスタマイズが可能な自由度の高いサービスです。
会員サイトに加えて多彩な機能を完備
会員サイトの作成機能だけでなく、メール配信やフォームなど、顧客育成に役立つ機能も充実しています。
クライゼルでは会員サイトのプラットフォームを提供するだけでなく、会員サイトや会員ページの構築の相談も承っています。会員情報を一元管理する会員管理システムは、会社の業界・サービスによって使い方はさまざまです。「クライゼル」では、会員管理システムとして、多彩な業務に柔軟に対応が可能な高いカスタマイズ性とセキュリティ性を提供しています。官公庁や大手企業でも採用されている会員管理システムの「クライゼル」を、ぜひお試しください。
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